TOEIC S&W(スピーキング&ライティング)は「意味ない」と言われることがあります。
確かに、日本ではTOEIC L&R(リスニング&リーディング)の方が有名で、会社の採用活動でもL&Rのスコアを求めるところが多いです。
- L&R:聞く、読む能力を測定するテスト
- S&W:話す、書く能力を測定するテスト
ビジネスシーンではL&Rが重視されていますが、英語を話したり書いたりするにはS&Wともいわれています。
実際にS&Wを受けた人の中には、「受けてよかった!」と感じる人もたくさんいるんです。
この記事では、
- TOEIC S&Wは意味ないと言われる3つの理由
- TOEIC S&Wを受けるべき5つの理由
を分かりやすく解説していきます。
TOEIC S&W意味ないと言われる3つの理由|受けるメリット!
まずTOEIC S&Wはどのような試験なのかを見ていきましょう。
英語を「話す」「書く」力を測る実践的なテストです。
L&R(Listening & Reading):インプット中心
S&W(Speaking & Writing):アウトプット重視
というとイメージがしやすいでしょうか。
試験はすべてパソコンで受験します。
スピーキング:マイクを使って、画面に表示される質問に声で答えていく
ライティング:キーボードを使って、英文メールの作成や意見文の作成など、実際のビジネスシーンを想定した問題に答えていく
【TOEIC S&W】スピーキングの試験構成(約20分)
【TOEIC S&W】スピーキング
- 音読問題(2問):表示された英文を読む(各45秒以内)
- 写真描写(1問):写真を見て状況説明(準備45秒+回答45秒)
- 応答問題(3問):質問に対して瞬時に答える(各15秒または30秒)
- 提案問題(1問):状況に対する提案を1分で話す(準備30秒)
- 意見を述べる問題(1問):あるテーマに対して自分の意見を述べる(準備30秒+回答60秒)
【TOEIC S&W】ライティングの試験構成(約60分)
【TOEIC S&W】ライティング
- 写真描写(5問):英文の語順を正しく直す(文法力をチェック)
- Eメール作成(2問):依頼や返信などのメールを書く(各10分)
- 意見記述問題(1問):あるテーマについて、自分の考えを理由付きで英語で書く(30分)
どの問題も制限時間が明確に決まっているので、素早く考えて伝える力が求められます。
自分の英語が「どれだけ伝わるか」を客観的に評価される試験です。
TOEIC S&W「意味ない」と言われる3つの理由
ここまでの説明で「S&Wは一般的な試験のイメージとは違って実戦形式なんだ」って驚いた方もいるかもしれません。
実践力が試されるので仕事でも使えそうですが、本当に意味ないのでしょうか。
TOEIC S&Wが「意味ない」と言われることには、主に3つの理由があったのです。
TOEIC S&W「意味ない」と言われる理由①:認知度
TOEIC S&Wは知名度が低いことが理由の一つ目です。
TOEIC L&Rは、日本の多くの企業で採用基準になっています。
「TOEIC=L&R」
そう思っている人が多く、S&Wを知らない人も少なくありません。
いくら採用試験でS&Wのアピールをしても、採用担当者に響かないことも。
このように、知名度が低いことが「意味ない」と言われる原因の一つになっています。
韓国でのTOEIC S&W受験者数は約30万人(15年)に対して、日本での受験者数は2万6300人と一桁違う。韓国の人口が日本の約半分であることを考えると、普及度のギャップは歴然としている。
— robinsonmanana (@robinsonmanana) February 26, 2025
そもそも韓国では、就職時に求められる英語テストのスコアが日本よりも圧倒的に高い。
TOEIC S&W「意味ない」と言われる理由②:低評価
S&Wのスコアがあまり評価されないことが理由の二つ目です。
TOEIC L&Rのスコアは多くの企業で昇進や採用の基準になっていて、「TOEIC900点」と言えば多くの人が「すごい!」と実力を評価されますよね。
でも、「TOEIC S&W160点」と言っても、残念ながらピンとこない人が多いのが現状です。
TOEICのS&Wって受験料1万円超えかぁ。。
— 戯画シモン (@gigar_cmon) August 20, 2021
ホントに役立つスキルだと思うものの、企業的な認知度と受験料の兼ね合いでしばらく受験する事はなさそうだなぁ(勤務先の評価対象にたしか無かった気が…)。
まずはL&Rできっちり高得点を取れる様になろう。目指すは900点。
TOEIC S&W「意味ない」と言われる理由③:受験料
TOEIC S&Wは受験料がL&Rより高いことです。
2025年4月22日時点ですが、TOEIC試験を実施している一般社団法人 国際ビジネス協会のホームページを見ると
- L&R受験料:7,810円
- S&W受験料:10,450円(公開テストの場合)
このようになっていました。
それなら認知度の高いL&Rを受けようとなるのも理由の一つです。
というわけで今日からTOEIC S&W
— ヒサソワ (@hisacois) December 4, 2020
テストの勉強を始めるのだけど、L&Rほどポピュラーではないのでなんとも目標が立てにくい。とりあえず一回受けてみて実力を測りたいものの、受験料がL&Rと比べると結構高いんだよな〜。まずは戦略だ。 pic.twitter.com/IwzVDuWflR
TOEIC S&W受けるべき5つの理由
「意味ない」と言われがちなTOEIC S&Wですが、それでも受けるメリットがたくさんあります。
ここでは、S&Wを受けるべき理由を紹介します。
TOEIC S&Wを受けるべき理由①:英語を使える証明
TOEIC S&Wは
英語を話せる
英語を書ける
ことを証明できます。
海外出張や英語を使う仕事をしたい人にとっては、大きな武器になるでしょう。
TOEIC S&Wを受けるべき理由②:「TOEIC高得点=話せる」誤解を防ぐ
「TOEIC900点です」と言うと、相手は「英語ペラペラなんですね!」と思い込むことがあります。
でも、実際は話すのが苦手な人も多いですよね。
L&RとS&Wの両方を受けておくと、英語力をより正確にアピールできるようになります。
TOEIC S&Wを受けるべき理由③:評価につながる
外資系企業や、グローバル展開している企業では、TOEIC S&Wのスコアを評価するところも増えてきています。
- 商社
- 航空業界
- ホテル業界
- IT・エンジニア職(海外とのやり取りが多い職場)
特に、実践で英語を使うことの多い上記業界では、S&Wのスコアがプラスに働くことがあります。
S&Wのスコアを持っておくと、他の人と差をつけられるかもしれません。
TOEIC S&Wを受けるべき理由④:差別化できる
「S&Wのスコアを持っている人」はまだ珍しく、ライバルと差をつけたい人にもおすすめです。
TOEIC L&Rの受験者は2023年の情報だと170万人以上なのに対し、S&Wは7万人に達していません。
ライバルと差をつけておきたい方は今のうちにチャレンジを!
TOEIC S&Wを受けるべき理由⑤:実践力がつく
TOEIC S&Wを受けるために勉強すると、英語を話したり書いたりする練習になります。
「勉強のついでにテストを受ける」という気持ちで挑戦してみるのもアリです。
TOEIC S&Wで目指すべきスコア
TOEIC S&Wのスコアは、以下のような目安で評価されます。
- 100点以下:英語で話す・書くのはまだ難しい
- 120~140点:簡単なやり取りはできる
- 160点以上:ビジネスの場でも英語を使えるレベル
- 180点以上:ネイティブに近いスピーキング&ライティング力
就職や転職でアピールするなら、160点以上を目指して頑張りましょう!
TOEIC S&W意味ないと言われる3つの理由|受けるメリット!まとめ
TOEIC S&Wは「意味ない」と言われることがありますが、それは知名度が低いことが主な原因で、実際は大きなメリットがあることが分かりました。
- 英語を「使える」ことを証明できる
- 外資系やグローバル企業では評価が高まっている
- 受験者が少ないので差別化できる
- スピーキング・ライティングの勉強になる
「TOEIC=L&Rだけ」と考えるのではなく、S&Wも活用して自分の英語力を最大限アピールしていきましょう!