公認会計士は、企業の財務や経営に関わる専門家として、高い評価を受ける資格です。
日本では三大国家資格の一つといわれるぐらい難易度が高いです。
そのため、途中で挫折してしまう人も少なくありません。
実際にどのくらいの人が試験を途中であきらめてしまうのでしょうか。
また、最後まで続けて合格するには、どのような工夫が必要なのでしょうか。
本記事では、公認会計士試験の挫折率と合格までの道のりを解説し、続けるためのコツも紹介します。
公認会計士の挫折率は?合格までの道のりと続ける秘訣
公認会計士試験は、合格するまでに長い時間がかかるため、多くの人が途中であきらめてしまう試験です。
公認会計士実際の挫折率
公認会計士試験の受験者数と合格者数のデータを見ると、多くの人が途中で試験を断念していることが分かります。
- 短答式試験の合格率:10~15%程度
- 論文式試験の合格率:40~50%程度
- 最終合格率(全体の合格率):10%前後
このデータからも分かるように、公認会計士試験は多くの受験者が挑戦するものの、最後まで合格できる人はごく一部です。
公認会計士なぜ挫折してしまうのか
試験を途中であきらめる理由はいくつかあります。
勉強時間が足りない
公認会計士試験に合格するには、平均で3000時間以上の勉強が必要といわれています。
働きながら勉強する人や、学業と両立する人にとっては、大きな負担なのは間違いありません。
試験範囲が広い
試験では、会計、監査、法律、経済など、多くの知識が求められます。
- 内容が難しく
- 理解するのに時間がかかるため
途中で自信をなくす人も少なくありません。
モチベーションが続かない
長期間の勉強が必要なため、途中でやる気を失ってしまう人もいます。
試験に落ちた場合、気持ちを切り替えられずに挫折してしまうことは想像できてしまいますよね。
公認会計士試験の合格までの道のり
公認会計士試験は、一度にすべての科目を受験する必要はなく、段階的に試験を突破していくことができます。
公認会計士試験の流れ①:短答式試験(1次試験)
- 年2回(5月と12月)実施
- 会計学や企業法などの基礎を問う試験
- 合格率は10~15%程度
公認会計士試験の流れ②:論文式試験(2次試験)
- 年1回(8月)実施
- 記述式の試験で、より深い知識が求められる
- 合格率は40~50%程度
公認会計士試験の流れ③:実務経験と修了考査
- 合格後、2年以上の実務経験が必要
- その後、修了考査に合格すると、公認会計士として登録可能
短答式試験(1次試験)から論文式試験(2次試験)の合格発表まで1年以上あり、その上、合格後に2年以上の実務経験が必要になってきます。
受験勉強の期間を含めると、軽く5年はみておかないといけませんね。
そのため、仕事との両立、スケジュール的な問題などで、どうしても最後まで続けられない人が出て来るのも仕方ないのかもしれません。
学生の間にダブルスクールで公認会計士を目指す人もいるのも、社会人になってからでは学習時間の確保が難しいということもあるのでしょう。
『公認会計士大学遊べない?勉強と遊びのバランス』では、公認会計士を目指す学生が学生生活との両立について書いてみました。
公認会計士挫折せずに続けるための秘訣5選
長期間の勉強が必要な公認会計士試験に合格するためには、いくつかの工夫が必要です。
公認会計士挫折しない秘訣①:勉強の計画をしっかり立てる
無計画に勉強を始めると、途中でペースが崩れやすくなります。
まずは、どの科目をどのくらいの期間で勉強するのか、スケジュールを決めましょう。
- 短答式試験の対策:1年以上かけて基礎を固める
- 論文式試験の対策:短答式試験の合格後に本格的に取り組む
1日あたりの勉強時間を決め、無理のないペースで進めることが大切です。
公認会計士挫折しない秘訣②:生活リズムを整える
勉強に集中するためには、健康管理も重要です。
- 睡眠時間をしっかり確保する
- 適度に運動する
- 食事のバランスを考える
体調が悪いと勉強の効率も下がるため、無理をしすぎないようにしましょう。
公認会計士挫折しない秘訣③:モチベーションを維持する
試験勉強が長期間にわたるため、途中でやる気がなくなることもあります。
そのようなときは、以下の方法を試してみましょう。
- 合格後の自分を想像する
- 勉強仲間を作る
- 小さな目標を立てて達成感を得る
特に、勉強仲間がいると、お互いに励まし合いながら続けやすくなります。
公認会計士挫折しない秘訣④:過去問をしっかり解く
公認会計士試験では、過去問を解くことが非常に重要です。
試験の傾向をつかむことで、効率よく対策ができます。
- 短答式試験は、過去問を繰り返し解く
- 論文式試験は、答案の書き方を練習する
実際の試験に近い形で練習することで、本番でも落ち着いて解答できるようになります。
公認会計士挫折しない秘訣⑤:途中で諦めない
試験に落ちても、それは失敗ではありません。
公認会計士試験は、一度で合格する人のほうが少ない試験です。
合格するまで続けることが何よりも大切です。
- 落ちた場合は、何が原因だったのか分析する
- 気持ちを切り替え、次の試験に向けて計画を立て直す
- 途中で諦めず、粘り強く続ける
公認会計士の挫折率は?まとめ
公認会計士試験の挫折率は高く、多くの人が途中で諦めてしまいます。
しかし、しっかりと計画を立て、モチベーションを維持しながら勉強を続ければ、合格することは可能です。
試験は長期間にわたるため、無理をしすぎず、自分のペースで進めることが大切。
最後まで諦めずに挑戦し続ければ、必ず道は開けます。
公認会計士を目指す皆さんが、合格に向けて一歩ずつ進んでいけるよう、応援しています。