予備校 勉強法 国家資格

二級建築士は国家資格ではない?誤解と合格率や企業の評価

二級建築士国家資格ではない

二級建築士は、建築に関わる仕事をする人にとって大切な資格です。

しかし「二級建築士は国家資格ではない」といった話を耳にすることがあります。

これは本当なのでしょうか。

本記事では、その真相について詳しく解説し、試験の合格率や資格の評価についても説明します。

これから受験を考えている人は、ぜひ参考にしてください。

二級建築士は国家資格ではない?誤解と合格率や企業の評価

まず結論からいうと、二級建築士は国家資格です。

建築士法という法律に基づいて、国が定めた試験に合格することで取得できます。

国家資格とは、国の法律に基づき、特定の知識や技術を持っていることを証明する資格のことをいいます。

二級建築士はこれに該当するため、国家資格に分類されます。

では、なぜ「国家資格ではない」という話が出るのでしょうか。それには、いくつかの理由があります。

二級建築士なぜ「国家資格ではない」と思われるのか3つの理由

二級建築士が国家資格であるにもかかわらず、そうではないと誤解される理由はいくつかあります。

二級建築士国家資格ではない?誤解理由①:一級建築士と比較

一級建築士は、建築士の中でも最も権限が大きく、全国どこでも設計や工事監理ができます。

そのため、一級建築士こそが「本当の国家資格」であり、二級建築士はそれよりも下の資格だから国家資格ではないと考えてしまう人がいるようです。

しかし、二級建築士も国の試験に合格しなければ取得できないため、れっきとした国家資格です。

二級建築士国家資格ではない?誤解理由②:試験の実施団体

二級建築士の試験は、都道府県ごとに指定された団体が実施しています。

一方、一級建築士の試験は国が直接管理しています。

この違いから「二級建築士は国家資格ではないのでは」と思われることがあります。

しかし、これは誤解です。

試験を運営するのは民間団体ですが、資格そのものは国が認めるものなので、国家資格であることに変わりはありません。

二級建築士国家資格ではない?誤解理由③:仕事範囲の限定

二級建築士は、一級建築士に比べて設計できる建物の規模が小さくなります。

そのため「本当に建築士なのか」と疑問に思う人がいるかもしれません。

しかし、二級建築士は住宅や小規模な建物の設計や監理をするうえで、とても重要な役割を果たしています。

資格のレベルに違いはあっても、国家資格であることには変わりありません。

二級建築士の試験と合格率

二級建築士になるためには、試験に合格する必要があります。

試験は「学科試験」と「設計製図試験」の二つに分かれています。

二級建築士学科試験

学科試験では、建築に関する幅広い知識が問われます。主な科目は次のとおりです。

  • 計画(建築デザインや設備に関する知識)
  • 法規(建築基準法などの法律に関する知識)
  • 構造(建物の強さや耐震性に関する知識)
  • 施工(建物を建てる際の工事方法や管理に関する知識)

学科試験の合格率は、毎年30%から40%ほどです。

試験範囲が広く、しっかり勉強しなければ合格するのは難しいといえます。

二級建築士設計製図試験

学科試験に合格すると、次に設計製図試験を受けます。

ここでは、与えられた条件に従って図面を作成し、建築の知識や設計の力が試されます。

製図試験の合格率は50%前後ですが、学科試験の合格者のみが受験するため、最終的な合格率は20%から30%程度になります。

二級建築士の資格の評価

二級建築士は、建築業界でどのように評価されているのでしょうか。

二級建築士建築業界での価値

二級建築士の資格を持っていると、小規模な建物の設計や工事監理を行うことができます。

そのため、住宅設計を専門にしている建築事務所や工務店では、とても重要な資格とされています。

また、建築業界では資格を持っていることで信頼度が高まり、仕事の幅が広がるというメリットもあります。

二級建築士転職や独立に有利

二級建築士の資格を持っていると、建築関係の仕事で転職しやすくなります。

特に、設計事務所やハウスメーカーでは資格を持っている人が優遇されることが多いです。

また、実務経験を積めば、独立して自分の設計事務所を開くことも可能です。

二級建築士一級建築士へのステップとしても有効

二級建築士の資格を取ることで、実務経験を積みながら一級建築士を目指すこともできます。

二級建築士として働きながら、さらにステップアップを考えている人にとっては、大きなメリットといえます。

二級建築士は意味ない?一級との違いと将来性』では、一級建築士との違いについて詳細を書いているのでご覧ください。

二級建築士は国家資格ではない?誤解と合格率や企業の評価まとめ

二級建築士は、間違いなく国家資格です。

「国家資格ではない」という誤解が生まれるのは、一級建築士と比べられたり、試験を運営する団体が国の機関ではなかったりすることが理由の一つです。

しかし、国の法律に基づいて実施されている資格であり、建築業界で高く評価されています。

試験の合格率は決して高くはありませんが、しっかりとした対策をすれば十分に合格できる資格です。

建築の仕事に関わりたい人にとって、二級建築士の資格は大きな武器になります。

資格取得を目指す人は、正しい知識を持って試験に挑んでください。

  • この記事を書いた人

もも

アラフォー2児の母| 出産後30代で行政書士試験突破| 今は資格をいかした在宅ワーカー|

-予備校, 勉強法, 国家資格

S